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こんにちは、FUYURIです。 本日は最近読みふけっている、ある小説家についてご紹介したいと思います。 その小説家の名前は「トルーマン・カポーティ」。 ![]() 彼の一番知られている作品は「ティファニーで朝食を」ですね。 ![]() あまりに有名な作品なのに、まだ映画も本も観ていなかった私。 現在MAIちゃんに借りて本を読み始めています。 「早熟の天才」と称され、セレブの仲間入りを果たした彼は、私生活でもゲイでアル中・ヤク中というゴシップで世間を騒がせていました。 ![]() 彼の人間性に興味を持ったきっかけは彼の未完の遺作。 「叶えられた祈り」 当時のアメリカ上流階級を暴いた内容のこの作品は、一部原稿を雑誌に載せたことで、 上流階級の知人たちの怒りを買い、その世界からの追放を余儀なくされました。 本書を読むと分かりますが、暴きすぎなくらいセレブ達の裏側を暴いています。 もし、これが自分と関わりのある人物についてだったら、それは怒りを買うに違いない内容です。 「これは私の最高傑作になる」と自負していた彼が、その執筆を止めたまま急死してしまい、未完のまま ですが、実は発表されていない原稿があり、誰かが隠し持っている等様々な憶測を呼んでいます。 では彼はなぜ、自分の地位を危ぶむであろうこの作品を書こうと思ったのか、 ここで私は、彼本来について興味を抱きました。 そして観た映画がこちら。 カポーティ 2006年アメリカ。 ![]() 「1959年11月15日。カンザス州ホルカムでクラッター家の家族4人が、惨殺死体で発見される。 翌日、NYで事件のニュース記事を見たカポーティは、これを次の小説の題材にしようと決心。 その後6年をかけて徹底的に取材し、加害者を含む事件の関係者にインタビューすることによって、 事件の発生から加害者逮捕、加害者の死刑執行に至る過程を再現し、ひとつの作品が完成。 題名は「冷血」 この作品は高い評価を受け彼は、ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを確立。 しかしそれ以降、彼は一度も作品を完成させなかった。」 映画は、この「冷血」を制作した6年間を綴ったもの。 とても静かに、そしてたんたんと、彼の苦悩を解き明かして行きます。 映画の中で、犯人と交流を深め、真相を聞き出していくカポーティ。 この犯人とカポーティは、深く分かりあっていく関係になります。 それは、二人がもともと同じような孤独な人間であった為。 ![]() カポーティの作品は常に、主人公が何らかの孤独を抱えている印象があります。 そして何より、人間臭さを徹底的に表現していて、皮肉屋で刹那的な、とてもナイーブな文を書くイメージを持っていました。 それはおそらく、彼本来が抱いていた孤独であった事を、この映画で気付かされます。 そして、 犯人の孤独を理解し、友情を育みながらも、しかし自身の作品を完成させるには、 死刑が執行されねば話が完結しないというジレンマに陥っていっていきます。 あくまで「ノンフィクション」を貫こうとするカポーティ。 しかしふとした瞬間垣間見える、彼の人間性にとても惹かれてしまうのです。 映画の中で印象に残った台詞、 「たとえて言えば、彼(この事件の犯人)と僕は一緒に育ったが、ある日、彼は家の裏口から出ていき、 僕は表玄関から出た。」 この台詞がどういう意味を追っていくと、 表面的にはそうでもカポーティ自身も果たして表玄関から出られたのだろうかと考えました。 このノンフィクション・ノベル「冷血」の由来は、カポーティ自身も指しているからとも言われています。 とても孤独で、けれど、惹かれずにはいられない映画でした。 「叶えられた祈り」について、彼は聖テレサのこの一言から引用したと言っています。 「叶えられなかった祈りより、叶えられた祈りのうえにより多くの涙が流される。」 彼の様々な孤独、葛藤を知ってから彼の作品を読むと、またもっと深く心に入るように思います。 今もうひとつ読んでいるのは「遠い部屋 遠い声」。 彼そのものを映したような、孤独で淀んだ世界の中にある人間の弱さを感じる作品ですが、 それでも惹きつけられる魅力を持っているのは、彼の才能故でしょうか。 彼本来の魅力なのでしょう。 ![]() FUYURI
by mysisterroom
| 2009-05-27 00:00
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